
Q: コロナやインフルで子どもたちのクラスが次々と学級閉鎖に…。有休が消滅寸前で、もし自分も感染して欠勤になったら給料が激減しそうで震えてます。どう乗り切ればいいですか?

A: うーんわかりすぎる。何を隠そう、我が家も子ども2人のクラスがそれぞれ学級閉鎖になって絶賛白目です。制度の最新ルールと、給料が減っても動じない「生活防衛資金」の構え方を整理しよう!
最近、コロナやインフルエンザが猛威を振るっていて、あちこちで学級閉鎖の嵐が吹き荒れていませんか?
全国の働くお母さん、お父さん……みんな生きてる!?(白目)
今年は本当に早い段階でインフルエンザ、コロナウイルス、流行しているみたいで、、、お疲れ様です。
何を隠そう、我が家も子どもたち2人のクラスがそれぞれ見事に学級閉鎖になり、絶賛「ガーン……」と気絶しかけております。
うちの子はまぁ大きいので、子供自身が体調不良でなければお留守番してもらっているのですが、お子さんが小さいと大変ですよね。
元気いっぱいで家の中を走り回る子どもたちを横目に、リモートワークと仕事のリスケに追われ、有休の残日数カレンダーと睨めっこする日々。
「せっかく復帰したのに、今度は下の子のクラスが閉鎖…」「まだ10月なのに有休が残り3日しかない…」と、血の気が引いているママ友も続出しています。
今回は、感染症と仕事の狭間で戦うワーママのために、2025年4月に改正された「子の看護等休暇」や「傷病手当金」のリアルな境界線と、突発的な欠勤控除でもビクともしない「生活防衛資金という名の盾」について、電卓目線でお話しします。
「病児保育預けられないの?」上司とガチ喧嘩した過去と、子の看護等休暇のリアル
子どもが小さかった頃、我が家でも感染症や体調不良のたびに夫婦で「どっちが休むか」の押し付け合いが発生していました。
夫も仕事が猛烈に忙しい時期だったとはいえ、今振り返れば「夫婦で同じくらいの給料を稼いでいるのに、なぜか妻が休むのが当たり前」という空気が家庭内にも世間にも漂っていて、ものすごくモヤモヤしたのを覚えています。
そんなある日、育休明けでお熱頻発していた頃、まだ乳幼児だった子どもの急な発熱で休みの連絡を入れたとき、職場の上司(女性)から信じられない言葉を投げかけられました。
「こんなに休まれると困るのよね。私の時は子供のことでこんなに休んだことなかったわよ。病児保育とかに預けられないの?両親とか近くにいないの?」
その瞬間、張り詰めていた糸がプツンと切れました。
「本当にご迷惑かけてすみません。けど、病児保育も満杯で無理です。親にも通院等で毎回は頼れません。復帰前に人事にも伝えています。有休があるんだから休ませてください!こういった時のための人員確保も管理職の仕事では?」
子どもの看病で夜通し寝られず、仕事の調整に頭を下げ続け、心身ともに限界だった私は、電話口で上司とガチ喧嘩(笑)。
ちなみに上司も既婚子持ちですが、上司の育児時代はまだ育休の存在がなかった頃で、産休とってあとはじぃじばぃばに丸投げ世代。保育園のお迎えから、子供のお風呂、夕食までは母方、父方の祖父母たちがシフトを割り振ってこなしたそうな。
そういう時代だったのは可哀想だし仕方ないとして、たま~の早帰りデーのお迎えで『わたしはこんな時代でもちゃんと子育てしたのよ』とか誇らしげにいわれても、ねぇ?
そんな上司だったからわたしもイラっとしちゃって。いやぁ、あの時は若かったです。(笑)
もちろん後から上司も言い過ぎを認めて謝ってくれましたが、現場を知らない人からすれば「病児保育に預ければいい」「実家に頼めばいい」と簡単に思えるのかもしれません。
病児保育の予約争奪戦は当日の朝7時に瞬殺、事前に受診して医師の連絡票をもらうハードルも高く、症状や感染症の種類によっては預かり不可になることも日常茶飯事。
当日単発なんて、もう親が仕事を休むしかないのが現実です。
そんな子どもの急な体調不良や登校停止に対応するため、国には「子の看護等休暇」という制度が用意されています。
実はこの制度、2025年(令和7年)4月1日の法改正で大幅に拡充されました。
| 項目 | 2025年4月法改正後のルール |
|---|---|
| 対象となる子どもの年齢 | 小学校3年生修了まで(以前は小学校就学前まで) |
| 取得できる日数 | 子ども1人なら年5日、2人以上なら年10日まで(時間単位取得OK) |
| 取得できる理由 | 病気・けがの看病、予防接種、健康診断に加え、感染症に伴う学級閉鎖、入園式・卒園式・入学式 |
| 賃金の支払い | 法律上の有給義務はなし(会社ごとの就業規則による) |
まさに今我が家が直面しているような「感染症に伴う学級閉鎖」も、2025年4月からは正式にこの休暇の取得理由に追加されました!子ども本人が発熱していなくても、学級閉鎖で家で見守るために堂々と会社を休めるようになったのは大きな前進です。

↑(笑)
ただし、ここで知っておかなければならない最大の落とし穴があります。
それは、「法律上は無給でも違法ではない」ということ。
厚生労働省の調査(令和3年度調査)によると、子の看護休暇を導入している企業のうち、実に約65%(65.1%)が無給として運用しています(全額有給にしてくれる企業は約27.5%にとどまります)。
つまり、「法律上、堂々と休める権利」はあるけれど、無給の会社に勤めている場合は休んだ分だけお給料が差し引かれるという現実があるのです。
そのため、多くのワーママは無給の看護休暇を使えず、貴重な「年次有給休暇」を削って学級閉鎖や看病に充てざるを得ません。
我が家も子どもが小さかった頃はこの看護休暇の枠に助けられた時期もありましたが、子どもが成長してそれぞれ別の学校に通うようになると、今度は「授業参観」「三者懇談」「学校行事」の波状攻撃。
看病とは別の理由で年間20日近くある有休がみるみる溶けていくのが、ワーママのリアルな日常です。
子どもから感染して本人が倒れたら?健康保険の「傷病手当金」という公的盾
看病や学級閉鎖をなんとか乗り切り、ようやく子どもが元気に登校したと思った矢先……。
「なんだか喉が猛烈に痛い」「寒気が止まらない」
そう、看病の果てに親自身がウイルスをもらって家庭内感染でダウンするという、一番恐れていた二次災害です。
有休はすでにゼロ。これ以上休んだら欠勤控除で今月の手取りが数万円消し飛ぶ……と絶望するママも多いはず。
しかし、ここで知っておいてほしい決定的な制度の境界線があります。
「子どもの看病や学級閉鎖で休んだ期間は1円も公的手当が出ないが、親本人が感染して療養する場合は、健康保険から『傷病手当金』が出る」ということです。
社会保険(会社で加入している協会けんぽや健康保険組合などの被用者保険)に加入している会社員・パート労働者には、病気やケガで働けない期間を支える公的盾が用意されています。
| 傷病手当金の主な支給要件 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 対象者 | 健康保険の被保険者本人(※国民健康保険は原則対象外) |
| 業務外の病気・療養 | インフルエンザやコロナなど、業務外の病気やケガで仕事に就けないこと |
| 待期期間 | 仕事を休んだ日から連続して3日間(待期)を経過していること |
| 支給開始日 | 4日目以降の休業日に対して支給 |
| 支給額(日額) | 直近12か月の各月の標準報酬月額の平均÷30 × 3分の2(標準報酬ベースの約2/3) |
| 支給期間 | 支給開始日から通算して最長1年6か月 |
ここで重要なポイントが2つあります。
1つ目は、「連続3日間の待期」には、土日祝日や有給休暇を取得した日も含まれるということ。
2つ目は、「休業中に給与が全額支払われている期間は傷病手当金は出ない」ということ。
つまり、「最初の3日間は有休を使って給与を満額もらい、4日目以降に有休が尽きて無給(欠勤)になった場合、その欠勤した日数分に対して給与の約3分の2が健康保険から補填される」という仕組みです。
👉 【関連記事】第77回:【2026年10月改正】106万円の壁撤廃で「週19時間にシフト削る」前に確認したいこと(白目)!社会保険の公的盾と手取りのリアル、新NISAでの備え方を徹底解説

第77回でも詳しく書きましたが、「週20時間以上働いて社会保険に加入する」ことの最大のメリットは、目先の手取りの数十円・数千円の差ではなく、自分が感染して1週間〜10日倒れたときに給与の約3分の2を補填してくれるこの「傷病手当金」があることです。

手取りが数万円削られてもビクともしない「半年分の生活防衛資金」
公的なセーフティネットがあるとはいえ、制度にはどうしても「隙間」が存在します。
・子どもの看病や学級閉鎖で休んだ期間は、公的な所得補償がゼロ(無給・欠勤控除)。
・親自身が倒れて傷病手当金をもらっても、待期の3日間は無給なら補填されず、手当金自体も標準報酬ベースの約3分の2(満額ではない)。
・傷病手当金の申請から実際に口座へ振り込まれるまでには、通常1〜2か月以上のタイムラグがある。
つまり、感染症の季節に家族でバタバタと倒れた場合、「翌月の給与明細で数万円〜十数万円の手取りがガッツリ削られるショック」は避けられません。
もし家計に余力がなく、「今月のお給料で今月の住宅ローンとクレジットカードの引き落としをギリギリ回している」状態だと、この突発的な数万円の欠勤控除だけで家計がショートしてしまいます。
だからこそ、投資歴19年の私が声を大にして言いたいのが、「半年分の生活防衛資金(盾)」の重要性です。
👉 【関連記事】第36回:5月の給与明細で焦ったママへ。「独身時代の貯金」を生活費に混ぜてはいけない理由

我が家では、日々の生活費口座や新NISAで運用している投資用資産とは完全に切り離して、「家族の生活費の約半年分」を銀行口座に生活防衛資金としてガッチリ待機させています。
生活防衛資金が口座にデンと構えていてくれれば、どうなるか?
・看病と自分の休業で翌月の手取りが5万円削られても、生活防衛口座からスッと補填すれば生活レベルは1ミリも変わらない。
・住宅ローンも、毎月の新NISA(オルカンやS&P500)の自動積立も、何事もなかったかのように平然と継続できる。
・看病中に「今月のお給料どうしよう…」と余計な金銭的ストレスを抱えずに、子どものケアと自分の休養だけに全集中できる。
もちろん、今回のような用途だけでなく、他にも急な家電の故障や冠婚葬祭などにも対応できます。「投資で増やす」ことばかりに目が向きがちですが、トラブルが起きたときに投資の積立を崩さずに走り続けられるのは、この地味で頑丈な防波堤(生活防衛資金)があるからこそです。
まとめ:突発的な欠勤を恐れない!公的制度を使い倒して家計の防波堤を固めよう
子どもの感染症や学級閉鎖は、どんなに気をつけていてもワーママを襲う不可抗力です。
最後に、今回の重要ポイントをおさらいしておきましょう。
・子の看護等休暇は2025年4月から小3修了・学級閉鎖まで拡充されたが、約65%の企業が無給。有休の温存と使い分けが必須。
・病児保育は頼れる制度だが、満杯や受診の壁もあるため「預けられない日もある」前提で構える。
・親自身が感染して倒れた場合は、健康保険の傷病手当金(標準報酬ベースの約2/3)という公的盾が4日目以降に発動する。
・制度の隙間(看病・閉鎖期間の欠勤や入金ラグ)を埋めるのは、銀行口座にプールした「半年分の生活防衛資金」。
「今月の手取りが減ったら家計が耐えられないかも…」「生活防衛資金としていくら残せばいいのか分からない」と不安になった方は、一度プロのFPに突発的な収入減を想定したキャッシュフローを見直してもらうのがおすすめです。
プロの目線で「もし今月手取りが5万円減ったらどうなるか」「生活防衛資金をいくら口座に残して、いくらを新NISAに回せるか」を無料で電卓を叩いてシミュレーションしてもらうと、漠然とした不安が一気に消えますよ。
書籍やSNSで勉強した知識を自分なりに整理しつつ、不足している部分はプロのアドバイスを上手に活用するのも賢い選択肢です。
秘伝の盾をしっかり固めた上で、余剰資金を淡々と新NISAで積み立てていきましょう。
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我が家も生活防衛資金以外の余剰資金は、すべて楽天証券でオルカンの自動積立に回しています。急な看病で仕事を休んでいる間も、世界中の優良企業が自分の代わりに働いて資産を育ててくれる心強さは格別です。
突発的なトラブルに動じない強い盾を作って、今年の秋冬もサバイバルしていきましょう!
参考資料・公式情報
・厚生労働省「子の看護等休暇」
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/nursing/
・厚生労働省「育児・介護休業法について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html
・全国健康保険協会(協会けんぽ)「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3210/r148/

